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会報 「ハーネスながの 第64号」


                  ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆

    会報『ハーネスながの』第64号 (2022年3月) 
発行:長野県ハーネスの会 会長 池田純 編集 前野弘美 片山幸子
〒381-0043 長野市吉田3-16-13 (株)Jハート内 Tel. 026-214-0802

振込み:ゆうちょ銀行 00570-7-17991 「長野県ハーネスの会」

      ーーーー ーーーー 本号の内容 ーーー ーーー
《会長挨拶と運営委員会報告》       池田 純
《文芸/短歌》 『天使と歩む四季の歌』?    広沢里枝子
《連載/旅は犬連れ世は出合い》 秋葉道気まぐれウォーク その5 てくてく
《連載/本ほどステキなものはない!?》    長野市  池田 純
《感謝録》 ありがとうございました
《ハーネス基金》  2021年(令和3年度)支援報告
《事務局から》
《編集後記にかえて》

      ーーーー ーーーー お楽しみ下さい ーーー ーーー

《会長挨拶と運営委員会報告》
  ◆オンラインで開催  第3回運営委員会    会長 池田 純
 長野県ハーネスの会の活動に対して、深いご理解とご支援を賜わり、心より感謝申
し上げます。
 新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちの生活を一変させてしまい、私も、
2年近く、JRを使っての外出をすることができなくなり、全国的な会議もほとんどが
オンラインになってしまいました。気軽に東京にも行けないような生活は2年前には
全く考えられませんでした。
 そのような中でも、善光寺の御開帳、諏訪では御柱、飯田ではおねり祭が計画され
ており、感染に対する対策をしながら各方面の準備が進められています。
 新聞では、視覚障害者の外出の支援をする同行援護の事業所のヘルパー不足、サー
ビス内容の制限も報道されています。一日も早く感染が収束してほしいところですが
、まだまだ感染予防のための行動制限は続けなければいけないようです。
 しかし、非常に残念なことには、同行援護のヘルパーを依頼することが困難になっ
たり、街を歩いていて声をかけられることが少なくなったとしても、盲導犬と共に歩
いていれば、白杖の視覚障害者よりは、生活に支障がないと思うのですが、盲導犬ユ
ーザーは減るばかりです。その背景には、視覚障害者の高齢化の問題がありますが、
若い視覚障害者に盲導犬のすばらしさを伝えられない私たちの責任も重大だと思いま
す。
 以下は、3月6日にオンラインで開かれた運営委員会の報告です。
【ハーネス基金チーム】
 今年度は疾病治療費の申請はありませんでした。18名に対してフィラリアの予防費
用と、一件の死亡弔意金のみでした。
【編集チーム】
 ご寄付の報告は年度内の会報に掲載する。 2年間会費の納入のない方に対しては
、新年度の会報は送付しないことになります。
【会計】
 募金をされた方に礼状を送付する。
【対策チーム】
 善光寺との受け入れに関する話し合いは進展していません。お戒壇巡りについては
、強引に盲導犬の同伴を求めるのには無理がありそうです。
【お知らせ】
 2022年度の総会は、長野市で開く予定だが、長野市障害者福祉センターが改修工事
に入るため、ふれあい福祉センターを会場にする予定。6月19日(日)。

《文芸》 『天使と歩む四季の歌 ?』 東御市 広沢里枝子
※写真 マスク姿で瞽女唄を唄う広沢さん
3「ひとり寝の子守唄」聞けば想い出す独りの部屋とあのアルペジオ
 /辛い手術から目覚めた夜。ユーチューブで加藤登紀子さんの歌を聴き、学生時代
にギターをつま弾きながら過ごした部屋での孤独をしみじみと思い出しました。

3虹色に輝く滝の夢覚めて現の闇に戻るさびしさ
 /虹色に輝く滝の夢を見ました。あまりにも美しい情景でしたので、目が覚めて現
実の闇に戻ったときには、しばらく呆然とするくらい淋しかったです。

3文殊堂の濡れ縁に座し瞽女和讃鳴く松蝉に和して唄いぬ
 /鹿教湯病院でのリハビリのおりに文殊堂に行きました。響き渡る松蝉の声を聞い
ていましたら、私も松蝉と和して瞽女唄の和讃を唄いたくなりました。

3見えぬ眼に五輪の想像追いつかずテレビを止めて蝉しぐれを聞く
 /テレビでは、オリンピックの放送をたくさんしていますが、見えない私にとって
は、解説が足りず、イメージがもてないので、あきらめて蝉時雨を聞く毎日です。

3静まりし明神池に鴨たちの笑っているような声響きあう
 /北御牧の明神池の畔をジャスミンと友人と散歩しました。静かな池に明るく響く
鴨たちの声は、まるで朗らかに笑いあっているように聞こえました。

3行きたいところへ行ける喜び噛みしめつつ盲導犬と電車の旅を
 /子ども時代を過ごした秩父郡皆野町で、懐かしい皆さんに会えることを楽しみに
して、久しぶりに電車に乗っていたときに詠んだ歌です。ジャスミンと一緒に行きた
かったところに行ける喜びが沸き上がって、自然にこの歌を口ずさんでいました。

3犬を威嚇するがに猿の声怯まず行けば山は静もる
 /山の上の家に向かっていた時、威嚇するような猿の声が聞こえました。ジャスミ
ンと怯まずにそちらへ向かって行くと、いきなり声は消え、山は静まりかえりました

 ※作歌は、2021年4月〜12月

《連載/旅は犬連れ世は出合い ?》
        秋葉道気まぐれウォーク その5    てくてく
≪分杭峠から北へ≫
  ◆峠で古を思う
 国道152号線(旧秋葉道)の分杭峠(ぶんぐいとうげ・1424m)から北の前方には
、これまで歩いてきたどこの場所にもなかった全く新しい風景が広がっているようで
した。
 同行のKさんの説明では先ず北に向かって視界が開けていること。西側に迫ってい
た伊那山地の頂は、急に低くなり東側の山々も峠と同じくらいの高さのようです。南
アルプス北端の連峰から中央アルプス北端辺りまでが一つの視界に入ります。正面奥
には杖突峠(つえつきとうげ)と守屋山(もりやさん)の南側斜面が霞んでいるとの
ことでした。杖突峠を越えれば諏訪の里です。
※写真 分杭峠にて二人と一匹(足下にチラと見えるのがガイダ)
それらの山並みから視線を少しずつ下に向けると先ず山麓に高遠地区の山畑と集落、
そして手前の平坦地に長谷地区の水田地帯と点在する家屋、更に三峰川(みぶがわ)
の水を貯える美和ダムの湖水面が光っているようでした。これから歩く152号線の道
筋も分かるようでした。峠の道路標示によれば長谷村まで18?、高遠まで28?となっ
ていました。
 この峠からはとにかく遠くまでの風景が一望できるのです。浜松市の秋葉山から歩
き続けて来たのですが前方遥か遠くまで、しかも広角的に見渡せる場所はここまでの
どこにもなかったでしょう。
 そんな説明を聴きながら私は暫し思いに浸りました。古の旅人はこの峠に立って何
を思っただろうかと。
 諏訪を出て遠州方面に行く旅人はひととき振り返って思ったでしょう。「いよいよ
お別れだ。ここからは覚悟して歩こう。」と。また、遠州から歩き続けて来た旅人は
遠く前方の風景を見ながら、「いよいよここまで来たか。この旅も終わりが近づいた
。明日は諏訪かな。」と大きな安堵感を抱いたかも知れません。
 分杭峠は北に向かう者にも南に向かう者にも何らかの節目を感じさせるような場所
になっただろうと想像しました。
◆分杭を下って伊那市長谷へ
 分杭峠から長谷地区に向かう峠道は急な下り坂が続きます。道幅は広くはありませ
んが2台の車がすれ違うことはできます。道路はアスファルト舗装されていてつづら
折れのカーブです。カーブの内側では一歩踏み込むごとに何十センチも一気に飛び降
りるような感じがしました。
 相棒犬のガイダはこの勾配も恐れることなくまるで走るように下ります。四肢の関
節を痛めなければいいなと思いながらも下り続けました。7?ほどを1時間足らずでし
た。
◆中央構造線を売り物にする地域
 分杭峠周辺から北に下って長谷地区の一ノ瀬という集落までの沿道に目を引くのが
、「中央構造線」、「ジオパーク」とか「ゼロ磁場」そして「パワースポット」とい
う看板や標識です。
 先ず峠の伊那市・大鹿村の境界辺りから100mほど東に入ると中央構造線北川露頭
という場所があります。断層面をそのまま観察できる場所です。国の天然記念物に指
定されています。周囲は柵で囲まれており入り口では入場料を払わなくてはなりませ
ん。これは伊那市が管理しています。また、入り口周辺は駐車禁止となっています。
マイカーで訪れる人は峠からかなり南に離れた大鹿村域の空き地に止めて歩くか伊那
市側の峠下から発着しているシャトルバスを利用しなければなりません。
 峠の登り口辺りには断層面に沿って地下数百mから汲み上げていると銘打つ「ゼロ
磁場天然水」なるびん詰水の製造元売店もありました。聴けば九州くんだりからの注
文もあるとか。
 また峠を下りきった一ノ瀬集落には国道に沿って中央構造線ジオパークを訪れる観
光客の民宿の看板も目を引くようでした。とにかく伊那市にとって中央構造線は格好
の観光資源となっている印象でした。
 尚、伊那市が盛り上げてきた「中央構造線=ゼロ磁場」という概念には科学的な根
拠は全くないと、物理学の専門学会から指摘されました。そのため現在ではそのよう
な用語は使わなくなっているようです。
◆のどかな山里
 長谷地区の一ノ瀬という地域まで来ると坂道の勾配はほとんどなくなり平坦地に変
わります。それにともない私たちの歩く勢いも急に衰えて脚と身体の重さを感じたも
のでした。
 道路の右側からは南アルプス仙丈ケ岳付近に源を発する三峰川の豊かな瀬音が聞こ
えました。河原が広がっているとのことで降雨期に上流から運ばれてきたと思われる
流木が散乱しているようでした。
※写真 一之瀬集落の道路標識(右矢印・秋葉神社、左矢印・高遠)
 左側には水田が広がり1枚1枚の田の面積もかなり広いようでずっと西側の山裾ま
で続いているようでした。美和ダム湖から西へは三峰川の両岸に広い谷が天竜川まで
続いているのです。
◆広い歩道にぺんぺん草の政治道路
 国道152号線は一ノ瀬地区に入った辺りから急に道幅が広がり道路の両側には幅1.5
mは十分ありそうな歩道が付いています。
 しかしながら歩道面には雑草が繁茂しており日ごろはほとんど通る人はいないのだ
ろうことを推測しました。
 ここ旧長谷村は嘗て大臣を務めた大物国会議員の出身地として破格の公共投資が施
されたところでもあったのです。地元の人たちは152号線の長谷地区通過部分をその
政治家に因んで「M道路」とも呼んでいるとのことでした。M道路は美和ダム湖に近
づく辺りから少しずつ交通量も多くなりました。
 長谷地区の小中学校、老人介護施設、自治振興センターなどは高遠地区との境界に
近いところにあります。そしてこの近くには「南アルプスむら長谷」という道の駅が
あります。駐車場も建物面積も広い大きな施設でした。食堂や土産物売店があり、こ
こからは南アルプス北沢峠までの夏季路線バスの乗り場があります。仙丈ヶ岳(3033
m)登山の出発地です。
 道の駅「南アルプスむら長谷」の最大の売りは自社製パンの製造販売です。特にク
ロワッサンが有名で伊那市や駒ケ根市、また杖突峠を越えて茅野市辺りから買いにく
るお客も多いそうです。この日もクロワッサンは全て予約済みのようでした。わざわ
ざ遠く県外の親戚や友人に送るお客も多いとのことでした。私たちは仕方なくアンパ
ンとメロンパンを買いました。
 これまで私の描いていた旧長谷村は天竜川沿いにある伊那市から東の奥に入った山
村、または南アルプスに限りなく近い山里というイメージでした。
 しかし南北に貫く国道(旧秋葉道と重なる)を歩いた印象はかなり異なりました。
 決して伊那市中心部から隔絶された地域ではありません。平坦地が多く、穏やかで
豊かな村里、山は低く空は広い。明らかに狭い谷間と厳しい地形が続いた静岡・長野
の県境地帯からは抜け出した別地域と感じました。 (原 哲夫)

《連載/本ほどステキなものはない!?》
  犬の能力  長野市 池田 純
今回は、『犬の能力〜素晴らしい才能を知り、正しくつきあう』(ブランドン・カイ
ム著、定木大介訳、日経ナショナルジオグラフィック社・2020年11月)を紹介します

 盲導犬を使っている私たちは、共同訓練を受ける際に盲導犬のことについて講義を
受けますが、犬についてどれだけ正しい知識を持っているかと問われると全く自信が
ありません。この本の記述を確認しながら、犬の能力について再考してみたいと思い
ます。
 まず、現在私たちの身近にいる犬の祖先についてですが、「全世界で400余ある犬
種のほとんどは、ほんの数世紀前に生まれたばかりだ。19世紀半ばの英国では血統書
付の犬がステータスシンボルになり、家族の一員になることもあった。ほかよりも人
なつこい狼を数頭手なづけてから、繁殖のコントロールを始めるまで、おそらく長く
はかからなかっただろう。私たちの祖先は狩猟、護衛、牧畜にそれぞれ最も適した個
体を選び出し、世代を重ねることで、その特性に磨きをかけていった。」とのことで
、犬と人との広範な付き合いはそれほど古いことではないようです。
◆犬の使うボディーランゲージ
 犬が飼い主に対して使うボディーランゲージを調べたところ、その数は19を下らず
、しかも、それらは組み合わせて使われることが少なくなかった。小首をかしげて前
足をかく、シッポを振りながら物に鼻を押し当てる、人をじっと見つめてから振り返
る、等々。犬たちはそうするようにしつけられたわけではない。むしろ彼らが飼い主
をしつけ、犬のことを理解できるように鍛えたのだと言えるかもしれない。こうした
ボディーランゲージの意味として最も一般的なのは、食べ物をくれ、ドアを開けてく
れ、おもちゃが欲しい、かゆい所をかいてくれ、といったところだ。
※イラスト「犬のボディランゲージ」
 その種のコミュニケーションを、科学者は『指示的』と呼ぶ。つまり、それらのボ
ディーランゲージは気持ちを表現しているというよりは、何らかの外的対象を指し示
している。非指示的なコミュニケーションも重要で、例えば、かたまったように動か
ないのはストレスの現れだし、毛を逆立てるのは警戒心を抱いている証拠だ。
◆犬は人の身ぶりを理解している 
 犬は人間の身ぶり手ぶりに反応する高度な能力を持つだけでなく、私たちの視線の
先を追いもする。これわ、狼が普通はやらないことだ。また、狼は相手と目を合わせ
ることを挑戦ととらえるのに対し、犬は積極的に見返してくる。そして目と目が合う
と、互いのオキシトシンの分泌がさらなるオキシトシンの分泌を呼ぶという好循環が
始まる。オキシトシンは親愛の情を調節するホルモンだ。つまり、飼い主の目をのぞ
きこむことで犬は気分が良くなり、それが飼い主の気分を良くするというわけだ。
 犬は私たちが何を言っているのか、すぐに理解できるようになる。全ての言葉が分
かるわけではないが、鍵となる音や抑揚は確実に理解している。人間と猿の脳には、
声に含まれる感情のシグナルを処理するための解剖学的特徴があるが、それが犬にも
認められるのだ。感情を顔に出すための脳領域もまた、霊長類と犬の両方に存在する

 これらは犬が人間の心痛を察知するのに役立つ。実際、犬は人間の心痛にとてもよ
く気がつく。この能力を高めているのが、人間のホルモンの変化に敏感な嗅覚だ。飼
い主がストレスのかかる状況と楽しい状況のそれぞれで着用したシャツを与えると、
犬は前者のにおいばかりかぐという実験結果がある。
◆犬の耳にはカクテルパーティー効果がある
 喧噪の中から特定の音を聞き分ける能力、いわゆる「カクテルパーティー効果」(
カクテルパーティーのように多くの人が雑談する中でも、特定の人の会話だけが聞き
取れること)のテストでも、犬は人間を凌駕する。
 音の種類によって、犬の音に対する鋭敏さは人間と同程度にもなれば、数百倍にも
なる。このことは犬と暮らす上で心に留めておくべきだ。花火の音は犬の耳にダメー
ジを与えるかもしれないし、銃声による空気の振動が猟犬を難聴に陥らせることも珍
しくない。犬舎の中の騒音レベルは、しばしば飛行機が離陸する時の音量に達するが
、これが犬の耳に長期的な害を及ぼす可能性もある。掃除機をかけたりコンサートに
連れて行ったりという一見無害に思えるようなことさえ、おそらく犬の受け止め方は
人間とは大きく異なりきっと私たちほど心地よくは感じないに違いない。ましてや、
首輪にジャラジャラうるさい飾りを付けられるなど、論外なのではないだろうか。
◆犬の嗅覚
 まず、鼻から息を吸い込むと、鼻甲介と呼ばれる、粘膜に覆われた複雑な骨構造の
中を空気が通っていく。仮にジャーマンシェパードの鼻粘膜を平らに伸ばすことがで
きたら、CDジャケットほどの大きさになると思われるが、これは、私たち人間の鼻粘
膜の30倍に相当する。
 鼻の粘膜は、においに含まれる様々な化合物質をキャッチする受容体で覆われてい
る。その数は牧畜犬で2億個、ビーグル犬で3億個に達する。ちなみに、人間は600万
個にすぎない。
 そして犬の場合、これらの受容体は2億2000万本から20億本の神経によって脳とつ
ながっている。人間の鼻に存在する神経の、実に100倍を超える数だ。これによって
取り込まれる膨大な臭気情報を処理するため、平均的な犬の嗅覚は人間の40倍も大き
い。
 犬は状況によって、においをかぐ鼻の穴を使い分けることさえする。馴染みのない
においであれば右の鼻孔を使って調べ、慣れ親しんだにおいであれば左の鼻孔を使う
。左右で異なる神経経路を活用しているわけだ。
 犬の鼻の進化はこれだけにとどまらない。左右の鼻孔にある翼状の弁が、においを
かぐ時は開き、息を吐く時は閉じることで、空気の流れを制御している。これにより
空気を脇に押しやり、次に息を吸った時に入ってくる別のにおいと混ざるのを防いで
いるのだ。  においをかぐのに役立っているかもしれない解剖学的特徴はほかにも
ある。例えばブラットハウンドのたれ耳は、地面に引きずってにおいを舞い立たせる
ことで、少しでも鼻に届きやすくしている。
 犬にとって、知っている人間のにおいをかぎ分けたり、恐怖やストレスが発生させ
る化学物質をかぎ当てたりするのはたやすいことだ。昆虫が動いた跡をにおいでたど
ったり、ドアノブを回した手を特定するのに比べれば、朝飯前に違いない。  
 このように見てくると、盲導犬の共同訓練の際に、盲導犬に対する命令は、言葉だ
けではなく、身ぶりを混じえてする理由が分かります。また、様々な雑音に対しても
、私たちがもっと気を使ってやらなければいけない理由がよく分かります。

《感謝録》 「ご支援ありがとうございました」
 令和3年度中、これまでに寄せられた募金およびご寄付された皆様(今号より年度
末に近い号にてご報告させて頂きます。順不同)
<団体寄付・募金箱>
長野県労働金庫 丸子支店様:17,400円
長野県労働金庫 丸子支店様:18,900円
寺島仁美様・募金箱:4,160円
両角幾雄様・募金箱:890円
<個人寄付>
井川さゆり様、伊藤正子様、今村邦彦様、奥原泰子様、前川えりか様、横関恭子様、
上条きみ子様、佐々木育子様、林正範様、相場光子様、相星れい子様、赤塚光恵様、
有賀久美子様、飯嶌悦代様、茅野まちこ様、古内みづほ様、北澤とも江様、木暮恒男
様、金井修司様、黒澤美那子様、多田艶子様、久島和実様、甕健子様、三村惇子様
『メッセージ(振込通知書から)』
□古内みづほ様:連日の酷暑ユーザー様の皆様どんなにか大変な毎日をお過ごしのこ
とと案じられます。コロナ禍のオリンピック開催、感染者は日に日に増加「安心安全
」など中味のないフレーズを繰り返すのみ、国民の人達にはどれだけその危機感が届
いているのでしょうか。とてもむなしく感じています。くれぐれもお体大切にお過ご
し下さいませ。
□高瀬制一様・牧代(まきよ)様:コロナ禍での活動ご苦労様です。
□青井貴世志様:ロージーからカナールに変わりました。
□多田艶子様:今年は大変な時節となりました。コロナを始め水害と災害に驚いて居
ります。86年になりますが忘れることが出来ません。頑張って乗り切りましょう。
□三村惇子様:コロナ禍の中ご健康をお祈り致します。
□黒澤美那子様:早くコロナが終息して今までの日常が取り戻せるように祈っていま
す。
□横関恭子様:大変な時代ですが頑張りましょう。スタッフの皆様いつもありがとう
ございます。ユーザーの皆様、ワンちゃんたちお体に気を付けて寒い冬を乗り切りま
しょう。

《ハーネス基金》  18頭の盲導犬と引退犬を支援しました
 令和3年度の盲導犬と引退犬に対する支援状況を報告します。
(1)疾病治療費助成 今年度は締め切り日の1月20日までに事務局への申請はあ
りませんでした。
(2)死亡弔慰金 1頭 10,000円 
 8月1日 会員が飼育していた引退犬1頭が死亡。
(3)健康管理費(フィラリア予防)の助成 対象 18頭  90,000円
【令和3年度支援総額】 100,000円
 3月7日に使用者と飼育者の口座に会計係より振り込まれました。

《事務局から》
 住所や電話番号・メールアドレスなどの変更がありましたら、事務局までご連絡く
ださい。また、盲導犬ユーザーと引退犬ボランティアの皆様は、パートナーや引退犬
の状況に変化がありましたら(代替え・死亡など)、必ず事務局までご連絡お願いい
たします。

《編集後記》
 色々心配なことや憤ること、たくさんありますが、とりあえず、ご飯をちゃんと食
べて、きちんと寝て、それから何ができるか考えましょう! (片山)

   ーーーー ーーーー これで本郷はおしまいです ーーー ーーー

                  ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆



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掲載データ:2022年08月30日に記載
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